お知らせ

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2019.02.13

「小さな町の見どころが詰まったツアー」 実践者交流会2018にて行った神石高原町スタディツアーについてご紹介します。(2018年10月21日開催)

「小さな町の見どころが詰まったツアー」 実践者交流会2018にて行った神石高原町スタディツアーについてご紹介します。(2018年10月21日開催)

英字新聞であるThe Japan Timesが、日本から世界に発信していく「Satoyama」。
2018年1月よりThe Japan Timesにて連載を開始しております。(隔週の月曜日掲載)
コラム名は「satoyama consortium in focus」。
記事はThe Japan Times Onlineにもアーカイブされ、全世界に日本の里山での活動を発信しております。

URL:https://www.japantimes.co.jp/consortium/satoyama/

今回は、2018年10月21日に開催した「Japan Times Satoyama推進コンソーシアム 実践者交流会2018 神石高原町スタディツアー」(https://satoyama-satoumi.net/report/1132/)ついてご紹介いたします。(この記事は2019年2月4日付のThe Japan Timesに掲載しています。)

タイトル:小さな町の見どころが詰まったツアー

広島県神石高原町にある神石高原ホテルで開催された2日間のイベントで、ディスカッションなどのプログラムが終わった10月21日、参加者たちはスタディツアーで神石高原町を巡った。

この里山と里海についてのイベントは、Japan Times Satoyama 推進コンソーシアム、中国地方知事会、神石高原町により共催されたものだ。今回のスタディツアーは、この町に今ある資源を効果的に使うために、どのような取り組みが行われているか、実際に見ることを目的に企画された。

参加者は二つのツアーから一つを選んだ。一つ目は、高原の風と学校食堂という二つの地元のレストランと、神石高原温泉を巡るコースだった。

もう一つは、こんにゃくを使用した食品を販売する AIQON STORE と、引き取り手が現れなければ殺処分される犬を、動物愛護センターから助け出す非営利組織のピースワンコ・ジャパン、そしてさまざまな自然体験ができる神石高原ティアガルテンを訪問した。

高原の風は、神石高原町にある道の駅内にある食堂だ。前身は24年前にオープンし、別の団体が違う名称で運営していたが、2011年にビュッフェレストランとして生まれ変わった。

レストランを運営する非営利組織、地域再生プロジェクトの代表を務める水本毅氏がツアー参加者に話をしてくれた。

「24歳から70歳を超える人まで、11人のスタッフがいて、ほとんどの方が地元の農家の奥さんです」と水本氏は語った。そして、「皆さん、自分の家の畑で採れた野菜を持ってきてくれて、うちはそれを買い上げます。そしてその野菜を調理して、ビュッフェに出すんです。食べ物の出どころが、これほどはっきりしているやり方はありませんよね」と述べた。

店の中央にあるビュッフェカウンターには、数々の郷土料理や和食の定番が並ぶ。地元産の食材や、地域の文化にプライドを持って従業員が働いているのを見るのがうれしいと水本氏は話す。レストランの開店時間はランチタイムの午前11時から午後3時までのみだが、それでも年間約4,000万円もの売り上げがある。

平日にやってくる客のほとんどは地域の住民で、高齢化が進むにつれて、配達の需要が出てきたという。「そこで、ここで販売する分だけでなく、配達用にもお弁当を作るようになりました」と水本氏は語った。

水本氏は2017年から、車いすなどの福祉用具のレンタル業も始めた。「お客さんがだんだん年をとり、病気をしたりするのを見てきました。お客さんの生活を改善し、長いお付き合いができるようにするには、福祉サービスの提供と配達が必要です」と水本氏は述べた。

学校食堂では、妻と一緒に食堂を切り盛りする徳永進氏が、飼っているポニーとヤギと犬とともにスタディツアーの一行を出迎えた。その名のとおり、この食堂は1984年に廃校となった小学校の建物を活用している。

建物の中は地元の子供たちであふれていたころのまま保存されており、年代物の家電製品や古い看板、ポスター、缶など、徳永氏のアンティークコレクションも飾られている。

「2007年のオープンから5年後、ここのことを SNS で知ったという若者が来店し始めたんです」と徳永氏は話した。そして、「彼らは昔懐かしくて来たわけではないのは明らかです。逆に、新鮮さ、ユニークさを感じて来たんでしょうね」と述べた。

時代の変化に伴い、この食堂は、コスプレイヤーたちの間で人気の撮影地にもなった。

「次の目標は、私のあとを継いでくれる次期校長を見つけることです」と、徳永氏はほほ笑みながら、後継者を見つけることについての希望を語った。

昨年6月にオープンした神石高原温泉は、地元の人たちが運営する100パーセント源泉掛け流しのラドン温泉である。

この温泉を管理する地元の団体を代表するのは、町議会議員を20年近く務めている藤田晃己氏だ。

「町内からも町外からも、このプロジェクトを応援してくれる個人や法人の投資を募って、施設を建てるのに十分な4,000万円が集まりました」と藤田氏は述べた。

「公的支援なしに存続可能な、地域の独立したプロジェクトとして続けていきたいのです。そのためには、最低、毎日30人ほどのお客さんに来てもらうことが必要です」と藤田氏は語った。

原文はこちら(英文)
https://www.japantimes.co.jp/satoyama-consortium/2019/02/03/satoyama-consortium/tours-highlight-small-town-eclecticism/#.XFzVYFz7RPY

※今回ご紹介した地域である神石高原町は、本コンソーシアムの協力自治体として参画いただいております。

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