お知らせ

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2019.09.09

The Japan Times Satoyama & ESGアワード2019表彰式および受賞発表 ~持続可能な取り組みで功績が認められた個人や団体を表彰~

The Japan Times Satoyama & ESGアワード2019表彰式および受賞発表 ~持続可能な取り組みで功績が認められた個人や団体を表彰~

Japan Times Satoyama 推進コンソーシアムと Japan Times ESG 推進コンソーシアムは9月6日、7個人・団体のそれぞれの分野での活動や貢献をたたえ、東京ミッドタウンで一回目の表彰式を開いた。

Satoyamaは、既存の自然資源を持続的に活用するために、住民が手入れしている地方の山や森のことを指す。海に関係する似た概念に里海がある。

ESG は、「環境(E)、社会(S)、そしてガバナンス(G)」を意味する。これらは、企業の経営や活動において重要性を増している要素で、投資家はこの非財務情報により重きを置くようになっている。

ジャパンタイムズは2018年に両コンソーシアムを立ち上げ、それぞれの分野の活動に従事する団体の取材やシンポジウムを企画するといった支援活動を通じて、英語で情報を発信する手助けを行っている。

Satoyama、ESG 分野の成功事例を紹介し、関係団体同士の交流の機会をつくることを目的に、The Japan Times Satoyama & ESG アワードは創設された。

【Satoyama部門】
Satoyama部門では、北海道ニセコ町長の片山健也氏が大賞を受賞し、GHIBLI 船団丸の代表取締役の坪内知佳氏と特別非営利活動法人ウルシネクストが優秀賞に選ばれた。そして、鳥取県に特別賞が贈られた。

この部門の審査員は、日本総合研究所調査部主席研究員の藻谷浩介氏、ボストンコンサルティンググループのシニアアドバイザーの御立尚資氏、そして日本放送協会のエグゼクティブ・プロデューサーの井上恭介氏が務めた。

受賞者の選考にあたって、審査員は候補の個人・団体の活動が、「里山や里海の資源、資産を活用し、地域で循環する経済の確立に寄与」しているかどうかを判断した。また、地域の歴史や実情に沿って「創意工夫」がなされているか、地域で取り組みを可能にする「持続可能性」も考慮された点だ。

2009年に町長に初当選し、現在3期目の片山氏は観光や農業振興のさまざまな施策を行っている。

ニセコは、夏と冬のスポーツが幅広く楽しめるリゾートタウンとして世界的に有名だが、2001年に国内初の自治基本条例を制定したことでも知られている。また、環境と景観の調和がとれた街づくりを進めるための景観条例を2004年に定めた。

審査員は、ニセコの雄大な風景を守り、育てる気風を維持し、継承しようとしている片山氏と町の姿勢を高く評価した。

坪内氏は2011年以来、山口県萩市にある船団のグループを率いて、地元の漁師たちを束ねている。

この団体は、一次産業に加工や販売を組み合わせた、いわゆる六次産業化を推進している。坪内氏は2014年に、全国の船団や漁師にコンサルティングを行う GHIBLI を設立した。水産業を活性化させるため、この会社では観光や真珠の事業も行っている。

審査員は、船団を率い、直接飲食店や個人向けに魚を販売する新たなルートを確立した坪内氏の取り組みを高く評価した。また、水産資源の保護や観光を推進させる取り組みも賞賛した。

盛岡に本部があるウルシネクストは、柴田幸治氏が理事長を務めている。この団体は、漆の価値を認め、その保護と育成、活用をする社会を実現させることを目指している。国内で使用されている漆の98パーセントほどが海外から輸入されている。

漆の自給率を増やすため、ウルシネクストは苗を育てて、木を植え、そして漆を使った新たな製品の開発に従事している。

漆の生産を増やし、活用し、そしてその文化を伝承するという活動の広がりは「類をみない」と、審査員は評価した。そして、漆の生産を革新し、伝統を守る活動も賞賛した。

平井伸治氏が知事を務める鳥取県は、中山間地域での農林業を支援することに積極的で、また関連システムやウェブサイトを通じて、県内の物件情報の提供も積極的に行っている。

こうした取り組みに加え、審査員は鳥取県の積極的な英語発信の姿勢を挙げた。こうした取り組みには、飲食店への翻訳経費の助成などが含まれる。

【ESG 部門】
ESG 部門では、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が大賞に選ばれ、丸井グループとエフピコが優秀賞を受賞した。

審査員は、責任投資原則(PRI)ジャパンヘッド / CDP ジャパンディレクターの森澤充世氏、国際金融情報センター顧問の加藤隆俊氏、コモンズ投信会長の渋澤健氏、そして経営共創基盤パートナー取締役マネージングディレクターの木村尚敬氏が務めた。

受賞者は、ESG の考え方の普及、促進と持続可能な社会の実現に寄与しているかという基準で選考された。さらに、「独自性」や「新規性」といった点も判断された。他に、経営や業績の情報を積極的に開示しているかも判断材料となった。

GPIF は世界最大の年金基金で、高橋則広氏が理事長を務めている。2015年に PRI に署名して以降、同団体は日本で ESG 投資の普及において中心的な役割を担った。PRI は、責任ある投資を広める世界的な取り組みだ。

審査員は、GPIF は企業に対して情報開示を促し、投資家と企業の積極的な対話を促進させたと述べた。また同団体の取り組みは、「資本市場全体の持続的・安定的価値向上に貢献」し、「日本における ESG 投資の急拡大をけん引した」と評価した。

丸井グループは、経営において ESG を実践する「模範的企業」だと審査員に評された。

代表取締役社長の青井浩氏が率いるこの小売大手チェーンは、「インクルージョン」を日常業務と将来の事業戦略の中心に据えている。また、環境、社会課題の解決、そしてガバナンスの取り組みが一体となった、未来志向の「共創サステナビリティ経営」を推進している。

ステークホルダー(利害関係者)との共創を通じてインクルーシブな社会の実現を目指すというこの会社の方向性を、審査員はユニークで明確だと評した。

食品トレー容器製造最大手のエフピコは、ESG の取り組みを25年以上、事業と日常業務の核に組み込んでいる。

1990年に同社は、使用済み食品トレーの回収システムをスタートさせ、リサイクルした素材を使って環境に優しい製品を作ってきた。

「エフピコは、回収における独自ネットワークを全国に構築し、環境に配慮したリサイクル事業を広く普及させた」と、審査員は評価した。

代表取締役社長の佐藤守正氏が率いる同社は、社会的な面では、障害者雇用を進めており、その取り組みは1986年に始まっている。

【Satoyama部門:大賞】
氏名:片山健也
肩書:北海道ニセコ町長

The Japan Times Satoyama & ESG アワードSatoyama部門の大賞にニセコ町を選定いただきましたことに、心から感謝を申し上げます。

ニセコ町は、国から「環境モデル都市」と「SDGs未来都市」の指定を受け、美しい自然景観を有するリゾート地です。

ぜひ、多くの皆さまが来訪されますよう、お待ちいたしております。

URL: https://www.town.niseko.lg.jp/

【Satoyama部門:優秀賞】
氏名:坪内知佳
肩書:株式会社GHIBLI 船団丸 代表取締役

萩大島船団丸として、最初の「船団丸」を発足させてから来年で10年を迎えます。

発足当時は、このような今を迎えることができるとは夢にも思っておりませんでしたが、このたび、本当に素晴らしい賞をいただくことができ、大変驚き、またうれしく思っております。

この約10年を支えてくださった皆様、関わっていただいた全ての方々に、心から感謝しております。

ようやくここ近年、海洋環境、特に世界中でプラスチックの問題にフォーカスが当たる時代が来たなという実感を得ています。

GHIBLI は、これから一人でも多くの方に、海洋環境に目を向けていただき、理解を深めていただけるような活動を続けていきます。

ありがとうございます。

URL: http://sendanmaru.com/

【Satoyama部門:優秀賞】
団体名:特定非営利活動法人ウルシネクスト

このたびは、私たちの漆の活動を光栄にも優秀賞にお選びいただき、誠にありがとうございます。

縄文時代から日本人は漆の木から樹液を採って、食器、建築物、仏像、工芸品などさまざまなものに利用してきました。かつては日本中に漆の里山がありましたが、合成素材の台頭に加えて、安価な外国産漆に押され、漆の里山の多くは姿を消しました。漆は安全・安心・エコで、環境汚染とも無縁な天然素材です。

プラスチック問題をはじめとした、多くの地球規模の課題解決を迫られる今、私たちは再生可能な優れた資源である漆に注目し、漆を増やし、活かす活動に取り組んでいます。

漆の里山が地域社会や日本、そして世界を救う未来を夢見て、今後も漆の里山資本主義を進めてまいります。

URL: https://www.urushinext.org/

【Satoyama部門:特別賞】
団体名:鳥取県

(以下のコメントは平井伸治鳥取県知事による寄稿)

鳥取県は、日本一人口は少ないですが、だからこそ日本一鳥取砂丘をはじめ、自然の恵みにあふれ、日本一の小回りを生かして、人々が里山を元気にしようと頑張ってきました。

そうして育まれたのが、肉質日本一の鳥取和牛や水揚げ日本一のカニなど、自慢のおいしい味覚です。鳥取県は「食のみやこ」です。

日本から失われかけている本当の日本。もう一つの日本に出会いに、鳥取県へおこしください。

栄えあるSatoyama部門の賞をお贈りいただきましたことに、心より感謝申し上げます。

URL: https://www.pref.tottori.lg.jp/

【ESG 部門:大賞】
団体名:年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)

このたびは、第一回 The Japan Times Satoyama & ESG アワード ESG 部門で大賞を受賞し、誠に光栄です。

GPIF の ESG 活動は、金融市場の持続可能性向上に寄与し、ひいては公的年金制度の安定に資することを期待して、行っているものです。

この活動は、年金積立金をわれわれに預けてくださる国民の皆様、投資先企業、そして運用業界など、幅広いステークホルダーの皆様のご協力とご理解なしには成り立ちません。息の長い取り組みとなりますので、この受賞を機に、皆様のますますのご理解を得られるよう、役職員一堂、精進してまいります。

URL: https://www.gpif.go.jp/en/

【ESG 部門:優秀賞】
団体名:株式会社丸井グループ

丸井グループは、すべての人が「しあわせ」を感じられる、インクルーシブで豊かな社会の実現を目指し、「共創サステナビリティ経営」を進めています。

2016年にオープンした「博多マルイ」では、延べ15,000人以上のお客さまとの共創により、導入階の飲食化を実施し、全ての人にお越しいただける、インクルーシブな店づくりを実現しました。

また、お客さまと共に創った「ラクチンきれいシューズ」は、成人女性の足サイズを100パーセントカバーする19.5~27センチの16サイズを展開し、おかげさまで累計販売足数400万足を超える大ヒットとなりました。

今後も、共創を基盤としたビジネスにより、将来世代を含む全ての人の幸せを拡大し、企業価値の向上を目指してまいります。

URL: https://www.0101maruigroup.co.jp/en/

【ESG 部門:優秀賞】
団体名:株式会社エフピコ

1990年に6カ所のスーパーマーケットの使用済み容器回収ボックスからスタートしたエフピコ方式のリサイクルは、消費者の皆様のご理解、ご協力を頂き、現在回収拠点が9,200カ所を超え、各地域のリサイクルを担う社会インフラとして定着いたしました。

今後も、食品容器やペットボトルは使い捨てではなく、貴重な資源として再利用できることをより多くの皆様にお伝えしながら、「トレー to トレー」、「ボトル to トレー」のリサイクルや障害者雇用の取り組みを加速し、循環型社会の実現と持続可能な社会の構築を目指してまいります。

URL: https://www.fpco.jp/en.html

原文はこちら(英文)
https://www.japantimes.co.jp/news/2019/09/06/national/recipients-recognized-sustainable-contributions/#.XXRvfSj7RPY

過去の記事(英文)
https://www.japantimes.co.jp/satoyama-consortium/
https://www.japantimes.co.jp/esg-consortium/

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