お知らせ

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2018.10.24

日本各地で見られる多様な日常の一こま(TABICA)

日本各地で見られる多様な日常の一こま(TABICA)

英字新聞であるThe Japan Timesが、日本から世界に発信していく「Satoyama」。
2018年1月よりThe Japan Timesにて連載を開始しております。(隔週の月曜日掲載)
コラム名は「satoyama consortium in focus」。
記事はThe Japan Times Onlineにもアーカイブされ、全世界に日本の里山での活動を発信しております。

URL:https://www.japantimes.co.jp/consortium/satoyama/

今回は、2018年10月8日付のThe Japan Timesに掲載したTABICAの細川哲星さんのインタビュー記事を紹介いたします。

タイトル:日本各地で見られる多様な日常の一こま

TABICA(たびか)とは、自分の暮らしをそのまま体験型アクティビティとして提供する日本全国にいるホストと、誰かの生活を少し体験してみたいと思うゲストをつなぐオンラインサービスだ。

TABICA を運営するガイアックスは、ソーシャルメディアの企画、コンテンツ提供、マーケティング事業を展開するとともに、日本のシェアリングエコノミー市場をけん引するインキュベーターでもある。

細川哲星さんは大学卒業後、2013年にガイアックスに入社。その翌年、TABICA のビジネスプランが同社の新規事業コンテストで入賞を果たした。細川さんは現在、同社の地方創生室の室長として同プロジェクトを率いている。

「私が子供のころは、流しそうめんや餅つき、たき火で焼き芋を焼くなど、小さな行事がたくさんあったものです」と細川さんは語る。

こうした、あらゆる年代の近隣住民による交流の場は失われつつあった。そこで細川さんは、インターネットを活用することにより、さまざまな地域の、より多くの人たちに役立つ方法で交流の機会を再生しようと考えたのだ。

細川さんのアイデアは人々の要望にマッチした。2015年6月のサービス開始以降、TABICA は約35,000人のユーザー、5,200人のホストを有するまでに成長。これまでにおよそ5,000件の体験型アクティビティが行われた。2016年には総務省の ICT 地域活性化大賞の奨励賞を受賞した。

「TABICA は『旅』と『すみか(家)』を組み合わせた造語です。つまり、コンセプトは誰かのすみかを旅すること。私たちは人々が他者の暮らしを体験して、新しい価値観を発見する手助けをしたいのです」と細川さんは言う。

「田舎のじいちゃん」こと古閑勝巳さんは、TABICA のホストの一人だ。古閑さんは佐賀県多久市に所有する自然農園で栗拾い、竹製食器作りと竹筒を使った野外炊さんといったアクティビティを行っている。

古閑さんのアクティビティは、地域に新たな訪問者を呼び込むだけにとどまらない。地元の母親と子供たちなども参加し始め、コミュニティ内に世代間交流を生んでいるのだ。

だが TABICA の登録ホストは、接客業の専門家ではない。ホストたちが楽しく効率的なプランを作成できるよう、TABICA はウェブサイトで解決策を提供している。

このウェブサイトにはホスト向けの入力フォームがあり、新しいアクティビティを投稿する際にはそれを完成させればよい。空欄を埋めるだけで、ホストはアクティビティの予定表や説明を用意できる。アイデアを手書きしたり、パワーポイントで説明資料を作ったりする必要はないのだ。

また、TABICA はゲストの利便性においても優れており、オンライン決済が可能である他、参加費にはアクティビティ中の不慮の事故に対する医療費をカバーする保険料も含まれている。

このオンラインサービスのもう一つの利点は、ゲストを接待することで、移住者が自分の暮らしを新しいコミュニティ内外の人たちと容易に共有できるようになるという点だ。

こういったケースにおいては、外国人がホストを務める事例も存在する。8年前にフランスから日本に移住したアレクサンドロ・ジェラールさんはその一人だ。

ジェラールさんは、東京の都心部から最も近い田舎の一つとして知られる、横浜市の寺家ふるさと村の古民家で暮らしている。そこで彼は、草木染め、たけのこ堀り、昆虫観察やオーガニック料理教室など、ゲストが英語のコミュニケーションスキルを磨きながら、楽しむことができる四季折々の自然体験プログラムを提供している。

ジェラールさんは、東京の都心部から最も近い田舎の一つとして知られる、横浜市の寺家ふるさと村の古民家で暮らしている。そこで彼は、草木染め、たけのこ堀り、昆虫観察やオーガニック料理教室など、ゲストが英語のコミュニケーションスキルを磨きながら、楽しむことができる四季折々の自然体験プログラムを提供している。

また、30年ほど前にイランから移住してきたバハラム・イナンルさんは、兵庫県神戸市の北部で農業体験プログラムを開催している。ゲストは森林に囲まれた自然農園と水田での農作業を満喫しているという。

これらの事例は、日本の農村地帯に移住者が変化をもたらすという新たなトレンドだ。「移住者の方々は、都市生活とも、地元の方の伝統的な生活様式とも異なるライフスタイルで外部の人々を引きつけます。ですから、移住者の動向に地元の方も好奇心をそそられるのです」と細川さんは説明する。

TABICA が目指すものは経験の共有だ。シェアリングエコノミーの観点から、社会ができることの一つがこの経験の共有なのだ。

「地方のコミュニティでは昔から、作業、道具、野菜、そして森林でさえも共有してきました」と細川さんは語る。そして、そうした伝統的習慣をより時代に合った、効果的なものにする鍵は、「誰が、何を共有できるのかを視覚化すること」だと指摘する。

TABICA は誰かの日常を別の誰かの旅先にすることで、経験や自然の恵みを共有するプラットフォームであり続ける。

TABICA
https://tabica.jp/

原文はこちら(英文)
https://www.japantimes.co.jp/satoyama-consortium/2018/10/07/satoyama-consortium/diverse-slices-daily-life-seen-around-japan/#.W77aw2j7RPY

※今回ご紹介したTABICAは、本コンソーシアムの一般会員として参画いただいております。

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